• 宮﨑 秀彦

OKRと機動は最適な組み合わせ!

 先日あるお客様から「OKRと機動シートってすごく相性が良いですよね?」とご指摘を頂きました。確かにチラホラその様なご意見は上がっていたのですが、実際に組織改革真っ只中のお客様からのご指摘でしたので、自分なりに整理したいと思いまして、「OKRと機動」というテーマで記事を書いていきたいと思います。


 ちなみに機動シートって何?という方ははこちらの動画を御覧ください!

機動学概論】【実践!機動思考①〜若手社員の事業開発〜


三行のまとめ

・OKRは欧米の先端企業で採用されている、VUCA時代に最適な目標管理方法

・OKRは目標を管理し、機動シートは行動を管理する

・OKRと機動シートの組み合わせは、組織の合意形成を強化し行動の質を高める



(1)OKRとは?

 OKR(Objectives and Key Results)は、目標管理法の1つで、定性目標であるObjectiveと、その成果を確認するための定量目標である2〜3つのKey Resultから構成されています。Objectiveには心の底からワクワクするような感覚に訴えるテーマを設定するという点が特徴です。


 OKRは必ずビジネスゴールに対して設定します。全社OKR > 部門OKR > 個人OKRというブレイクダウンの構造となります。通常の目標管理と違う所は、例えばWEBサービスを提供している企業であれば、「プロダクト」ごとにOKRを設定します。これはビジネスの価値がプロダクトを通して顧客へ提供されるためです。プロダクトOKR > チームOKR > 個人OKRという形で目標を設定します。


【例】

<<上位>>

O:機動を企業に導入することで日本の産業を活性化する

K:機動導入社XX件、売上XX件


<<下位:マーケティング部門>>

O:機動の考え方を沢山のビジネスマンに伝えて日本の産業を活性化する

K:WEBサイトのアクセス数をXXXにする、動画をXXX本アップする、問合せをXXX件獲得する


 OKRの面白い点は、達成する自信が五分五分の目標を設定する点です。OKRにおける失敗は、1つも目標が達成できない(自分の技量を理解できていない)ことと、全ての目標が達成されてしまう(挑戦的な目標を掲げられていない)ことです。このため、失敗も許容され、挑戦が評価される風土づくりが重要です。


 OKRを導入する際に最も注意すべきは、OKRはミッションや戦略の下位概念となるため、これらが明確でない場合、OKRを設定出来ないということです。またOKRは4半期程度で達成する目標を立てます。1年以上掛かるものはミッションや戦略とされるため適しません。このあたりの時間感覚はOODA的だなと感じますよね。



(2)なぜOKRが必要なのか?

 目標管理は欧米の成果主義の考え方を背景としています。それをOKRの形に改良させたのがインテルで、その後Googleなどに取り入れられました。流行の背景としては、管理対象が「生産性」から「結果」に変化していることにあります。VUCA時代になるにつれて、機械的な労働ではビジネスの結果を生み出せなくなったことで、創造性をどう生み出すかが課題になっています。


 OKRでは「どうやるか?」は設定対象外です。「何を求められているのか?」をチームや個人で合意形成することが目的になっています。プロセスを指示せず、ストレッチゴールを設定することで、一人ひとりが新しいやり方で考える様になり、イノベーションを促進できるようになりました。


 さらに防御的な効果として、昨今はやること・やれることがあまりに多くなっているため、働き手の注意を出来るだけビジネスゴールに集中させる必要があります。その点で、シンプルでワクワクする1つのゴール、基準となる2,3の指標というのは、マネジメントの立場からすると部下のパワーを集めやすい合意形成法として活用できると考えられます。



(3)OKRと機動の相性

 なんとなくお気づきになった方もいらっしゃるかと思いますが、OKRはOODA的な思想が背景にあります。私が参考にした本「OKR(クリスティーナ・ウォドキー著)」では冒頭に「伝えるべきは"どうやるか"ではなく、"何を求めているか"だ」というアメリカのパットン将軍の言葉が引用されています。パットン将軍のモットーは「大胆不敵であれ」であり、機動戦に長けた陸軍軍人です。経験から生み出される動物的な感(直観力)を発揮しなければ、VUCAな状況で勝利することはできません。その機動の効果を最大限発揮させるための合意形成方法がOKRであると言えます。



(4)OKRと機動を両立させるには?

 通常OKRでは「どうやるか?」は個人やチームに委ねられています。しかし委ねられているからと言って、完全に個人に閉じていては個人の成長にも限界があります。これは良くある二項対立によって思考停止するパターンです。目標管理だけすればOK、1on1だけすればOKは避けなければなりません。目標管理と行動管理を両立させる方法を考え続けることが組織を強くします


 あくまで1つの案ではありますが、OKRで目標を管理し、機動シートでOKRに対するアクションを記録し、定期的に振り返るという手法は効果的だと考えられます。OKRでは週頭と週末のミーティングが推奨されています。週頭にOKRに対するアクションプランを発表し、週末には成果物を披露します。この際に機動シートを使って振り返っても良いですし、時間が限られているチームでは成果が上がらなかった人だけ、意思決定の質を上司がレビューするという方法もあるかと思います。


 機動部隊では必ず演習後にフィードバックを行っており、部隊長は何故このような判断をしたのか?を必ずシェアし相互主観を醸成しています。同様に、日頃の業務における意思決定の質を可視化する機動シートを使う事で、組織としての知を引き出すことができると考えられます。


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今回はOKRと機動シートのシナジーを考えてみました!

かなり有効に機能しそうな予感がしております。


OKRや1on1が上手く機能していないとお悩みの方、導入を検討されていている方、主体的な行動を生み出したい方、是非ご相談くださいませ!


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