• 宮﨑 秀彦

「直感をもっと活用したい!」直感の仕組み

 噂をしていたらその人がやってきたり、何か悪い予感がしてそれが当たっていた事ってありますでしょうか?私はエンジニアだった時代に様々なトラブルを経験しているのですが、なにかトラブルの予感がすると思ったら当たっている事がたまにあり、この感覚を無視しないようにしています。


ところで何かを「決める」方法には、2パターンがあります。


直感的意思決定:なんとなく決める。情動に従って決める。

 例)コンビニに行って今の気分で食べたいものを選んで買う


合理的意思決定:記憶に基づいて比較・計算して決める。

 例)ダイエット中だから今日は○○kcalまで。食物繊維も取らないと!と考えて決める。


普通に考えれば合理的意思決定の方が良いような気がします。一方で冒頭の様に、直感的意思決定も役に立つ場合がありますよね。何しろ直感なので早いですし、合理性では導き出せないような所から真実を持ってくるのです。OODA的な感じがしますよね。是非戦術に取り入れたい!でもどうやって取り入れたらいいのでしょうか!?


実は、この直感について科学的に検証された実験結果があります。直感を考えるうえで役に立つ情報だと思いますのでご紹介します。

(出典:乾敏郎著「感情とはそもそも何なのか:現代科学で読み解く感情のしくみと障害」)


直感を確認する方法として、アイオワギャンブル問題というものがあります。カード100枚の山が4つ並べられており、各カードの裏には金額が書いてあります。


2つの山は100枚の合計金額がプラスの山です。残りの山はマイナスの山です。


プレーヤーはこの山から1枚ずつカードを引き、プラスと書いてあればその金額を獲得し、マイナスであれば支払うということを繰り返します。

このときプレーヤーは獲得金額を最大化する事が目的です。


この過程で、プレーヤーはどれが良い山で悪い山かを決めることになります。ある程度目星が付いたら同じ山のカードを何枚か引くことで、その仮説が正しいかを確認することになります。このように1回ずつの結果から仮説・検証していくことを強化学習といいます。


さて、実験ではこのアイオワギャンブル課題を行うプレーヤーの指にセンサーを取り付けました。嘘発見器と同じ仕組みで、緊張することで交感神経が働いて汗が出たり、心拍数が増えることを測定しています。


この実験でわかったことは以下の通りです。


①悪い山を"意識的に判断する前"にセンサーが変化を検知した

②生理反応が大きい人ほど成績が良い


つまり悪い山がどれかということに意識よりも早く無意識が気づいていたという事が実験で明らかになったのです。これがいわゆる虫の知らせであり直感です。生理反応は意識では操作困難な部分です。この生理反応は扁桃体という嫌悪や恐怖を感じる脳の部位と密接につながっていて、更に強化学習をおこなう脳の仕組みとも一体化しています。ですのでこの体の感覚に敏感になるほど勘が鋭く、リスクへの感度が高いと言えるかと思います。


気をつけるポイントとしては、過去の記憶の中から生理反応が現れるので、全く初めての状況だと直感は働き辛いという事です。かなり高度ではありますが、過去の記憶を上手にパターン化して覚えていれば、初めての状況でも過去を応用して直感が働くかと思います。


合理的判断も当然重要ですが、直感的な判断も自分の感覚に敏感になることで鍛えていくことができると考えられます。毎日のルーティンを注意深く行うことで、いつもと違うことに気づきやすくなり、直感力が鍛えられると思われます。これも経験の価値を高めるひとつの方法ですね。


ちなみに鍛えた直感力はギャンブルではなく是非誰かを幸せにするために使ってくださいね!それでは!

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